読んだきっかけ
稲森さんの本はこれまで「実学-経営と会計-」を読んだことがあって、その本で稲森さんが京セラでどのような経営をしていたのかを知った。その本を読んだときは製造業の会社で働いていたので、製造業で会計を経営に活かす方法を知りたいと思って読んだのだ。
今回この本を読んでみたのは、JALとゆう全く異なる業界で、どのように大赤字の業績を黒字にもっていったのか、何をしたのかが気になって読んだみた。
稲盛さんが大切にしていた「人としてどうあるべきか」という軸を徹底した結果、あんなに如実に数値に現れるものなのか、と正直感動した。
内容について
稲盛さんがJAL再生を達成するために実践したことは大きく分けると2つ。
京セラの「フィロソフィ」と「アメーバ経営」の移植だった。
フィロソフィについて
京セラの役員?の人を連れて、まずは経営陣を対象に徹底的にマインドを変えていくこと。
赤字を出している経営状況で、普通ならまずはとにかく数字を追い求めて行動してしまうのではないかと思うけど、
稲盛さんはこのフィロソフィを移植することに重きを置いていました。
もちろんJAL社員の人たちがすんなり受け入れられるはずもなく、
長年その業界でやったきた自負もあるし、企業風土を変えることは本当に大変なことです。
それでもあきらめずに正面から向き合い続け、徐々に信頼を獲得して行った。
経営は「当たり前」に従えばいい
「当たり前のこと」について、稲盛さんは生き方の中で次のように語っている。
「ウソをつくな、正直であれ、良きバルナ、人に迷惑をかけるな、人には親切にせよ。
子供の頃親や先生に教わった、人間として守るべき当然のルール。
そうした「当たり前」の規範に従って経営も行っていけばいい」と。
しかしこれに対して、「簡単に聞こえるかもしれないが、私は皆さんにとても厳しいことをお願いしている」という。
今月計上すべき費用を来月にずらして問題を先送りにしたり、
本当は競合他社に顧客を奪われているのに「景気のせいだ」と報告する。
ビジネスマンならだれもがやった覚えがあるのではないか。
そうしたウソを自ら禁じるのはとても厳しいことである。
アメーバ経営
アメーバ経営とは、事業部単位を小さな会社とみなして経営を行うというもの。
部門長は常に自部門の採算性を意識し、利益を出すことに責任持って働く。
自分たちの仕事の成果が売上にどのように影響しているかを数字でわかるような仕組みを作ることも大切にしている。
・数字の意味を考え続けることが重要
あるとき業績報告会で役員が「数字が暴れるのです」という修辞を使った。
すると稲盛さんは烈火のごとく怒ったという。「暴れる数字などない」と。
なぜ収入が減ったか。
なぜ費用が増えたのか。
数字にはすべて理由があるはずだ。
それがわかれば次の手が打てる。
だが、天気や景気のせいにした説明では、対策の立てようがない。
それでは経営にならない。
稲盛に修辞を禁じられたJALの役員たちは、会議の前になると、役員は部長に、部長は課長に、事細かな説明を求める。
もちろん数字を細かく把握すること自体が経営の目的ではない。
その数字をベースにどう判断を下し、どう動くのかを稲盛は問う。
先月と今月の数字の変化を把握し、その原因を突き止め、対策を練り、翌月の見通しを立てる。
そこまでやらなければ稲盛は納得しない。
響いたことば
自分が正しいと信じることを貫き通す
ピンチの連続だったJALでの3年間の中でも、稲盛さんは次のような言葉を残している。
「失敗するかもと考えたことは一度もありません。
そんなネガティブな気持ちを一度でも持ったら、本当に失敗していたかもしれませんね。」
大業を成し遂げる人の心の持ちようは本当にすごいなと思ってしまった。
最近の自分はネガティブだし意志が弱いしという感じだから、このくらい強い気持ちで挑んでいる姿は本当にカッコいいなと思った。